ヴァージニア大の21歳がマイコラス・アレクナに次ぐ大投擲を放った。
チリ出身の二年生
Claudio Ignacio Romero Beltran(クラウディオ・イグナシオ・ロメロ・ベルトラン,以下ロメロ)はヴァージニア大に通う21歳で、出身はチリの首都サンティアゴ。
チリの円盤投げ国内記録保持者である。
2017年ナイロビ世界ユースで64m33(1.5kg)の南米U18記録をマークし 南米初の円盤投げユース世界チャンピオンに輝いた1従来の南米最高順位は2011年マウリシオ・オルテガ(コロンビア)の4位。
2018年の世界ジュニア(タンペレ)でも60m81で銅メダルを獲得するなど2000年生まれをリードしてきた選手の一人だ。
【2018世界ジュニア】
身長197㎝,体重113㎏の堂々たる体格で、昨年からヴァージニア大の学生として競技に取り組んでおり、20歳にして65m78をマークしたチリ期待の星だ。
物理学者を父に持つロメロは親族にオリンピアンがいるスポーツ一家に生まれた。
元々は砲丸投げから陸上を始め円盤投げはサブ種目として取り組んでいたが、先述の通り円盤投げで才能が開花したため現在は砲丸投げがサブ種目となっている。
サブと言っても砲丸投げの自己記録は18m47(7.26kg)と円盤投げ選手としては立派なもの。
今季の室内シーズンでは砲丸投げと重量投げに取り組み、それぞれ18m29,17m07という記録を出している。
3月19日に61m05で屋外シーズンをスタートさせると、4月2日には63m03をマークして今季NCAAランク3位につけた。
そしてわずか一週間後の4月9日に64m31まで伸ばし、2歳下の一年生マイコラス・アレクナ(カリフォルニア大バークレー校,リトアニア)に次ぐランク2位に上昇した。
アレクナに続け
今季はNCAAの円盤投げ学生勢が活況を呈しており、2000年前後生まれの世代は粒ぞろいであるという印象を強く受ける。
アレクナは既に66m70を投げて世界陸上参加標準を突破しており、その次の試合でも64m97を投げている。
アレクナに続き参加標準を破る選手が現れるか注目したい。
自己記録・シーズンベストから見てロメロにも可能性が十分にあるだろう。
留学生強しのNCAA
一つ注目しておきたいのがランキング上位を占める選手はいずれもアメリカ出身ではない留学生という点だ。
彼らはジュニア時代から世代をリードしてきたエリート選手であるが、住み慣れた母国を離れてまでより良い環境を求め競技力向上に励むハングリー精神は日本勢もぜひ見習いたい姿勢である。