22歳の新星がブレイクするか。
キューバのマリオ・A・ディアズが3月5日、今季世界ランク上位に食い込む記録をマークした。
伝統復活なるか
ディアズはキューバのマタンサス州出身、1999年12月8日生まれの22歳。
2021年のU23パンアメリカンゲームズ(コロンビア)で2位に入っており、この時マークした60m77が昨年までの自己記録。
それ以外に国際大会での主だった成績はない。
今季は一週間おきに出場しており、既に7試合をこなしている。
2試合目の2月12日に63m03の大幅自己新を出すと、4試合目には64m01、そして5試合目に65m21まで更新。
その後2試合は59m60、61m17にとどまったが少なくともこの記録はフロックではなさそうだ。
パンアメリカンゲームズ後に「夢はオリンピックチャンピオンと世界チャンピオンになること」と語った22歳の新鋭は世界陸上のファイナリスト、ジョージ・フェルナンデスにも勝利。
過去にルイス・デリスなどの70mスロワーやメダリストを輩出しているキューバの男子円盤投げだが、近年は世界大会における存在感が弱まっていた。
3月にして世界陸上ユージーンの参加標準記録66m00にあと一メートル足らずにまで迫ったディアズ。
クリスチャン・チェー(スロベニア)やターナー・ワシントンらと同じ黄金世代、1999年生まれの22歳がキューバ投擲界の未来を背負う存在となれるか。
目が離せない楽しみな選手である。
余談ではあるが北京五輪円盤投げ5位のフランク・カサナス(スペイン)もキューバ出身。